金魚品評会
autumn 行事

金魚品評会

きんぎょひんぴょうかい

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意味・由来

金魚といえば涼を呼ぶ「夏」の代表的な風物詩ですが、「金魚品評会(きんぎょひんぴょうかい)」は実りの季節である「秋」の季語です。春に孵化した当歳魚や親魚たちが、夏の間にしっかりと育ち、色つや・体躯・尾びれの美しさが最も完成されるのが秋(主に9月〜10月頃)であるためです。各地の神社仏閣の境内や広場に白い洗面器やホーロー器がずらりと並べられ、丹精込めて育てられた蘭鋳(らんちゅう)や琉金、オランダ獅子頭などの名魚が集い、その美しさと優雅さを競い合います。

この季語で詠むコツ

金魚」という夏の生き物そのものに焦点を当てすぎると季節感がブレやすいため、「品評会」ならではの臨場感や道具立て、人々の表情に目を向けるのがコツです。真っ白な洗面器に注がれた澄んだ水、そこに落ちる秋の青空や日差し、金魚の放つ鮮烈な朱や墨色のコントラストを捉えると鮮やかな情景が立ち上がります。また、愛好家たちの真剣な眼差しや、受賞を喜ぶざわめきなど、行事としての人間模様を切り取るのも効果的です。

相性のいい言葉・取り合わせ

・器や水(洗面器、白磁、琺瑯、澄む、掬ふ、張る) ・色彩・光(秋日、秋晴、朱、紅、漆黒、影) ・人の動きや感情(熱気、息を呑む、品定め、審査、賑はひ)

金魚品評会」の俳句例 (3件)

金魚品評会洗面器みな空を容れ
長谷川櫂【現代語訳】金魚品評会に並ぶ洗面器は、その澄んだ水にどれも秋の青空をいっぱいに映し込んでいる。 【鑑賞】屋外で開催される品評会の情景です。並んだ洗面器の水面に広がる秋晴れの高い空と、その青を背景に優雅に舞う金魚たち。会場全体の澄み渡る空気感と広がりを見事に捉えています。
金魚品評会洗面器白をきそへる
山口青邨【現代語訳】金魚品評会の会場では、並べられた洗面器までもがその白さを競い合っているかのようだ。 【鑑賞】会場に整然と並ぶ無数の白い洗面器。その白さが際立つからこそ、中を泳ぐ名魚たちの鮮やかな朱や模様が一層引き立ちます。金魚だけでなく、それを容れる洗面器の清潔な白さに着目した端正で晴れやかな一句です。
金魚品評会白琺瑯の並びけり
大石悦子【現代語訳】金魚品評会の会場に、真っ白な琺瑯(ほうろう)の器がずらりと並んでいることだ。 【鑑賞】品評会で伝統的に使われる「白琺瑯」の器に焦点を絞った句です。琺瑯ならではの滑らかな質感と光沢が、秋の日差しの中で凛とした美しさを放ち、これから始まる審査への緊張感と期待感を伝えています。

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