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「鶏栖子(けいせいし)」とは、クロウメモドキ科の落葉高木である「ケンポナシ(玄圃梨・枳椇)」の果実(正確には肥厚した果柄)を指す秋の季語です。曲がりくねった独特の形状が鶏の足や鳥の止まり木(鶏栖)に似ていることからこの名がつきました。秋が深まると茶褐色に熟し、ぽろぽろと地上に落ちます。果柄の部分には梨のような芳醇な甘みとほのかな渋みがあり、古くから生食されたり薬用(二日酔い止めなど)に用いられたりしてきました。
山里や寺社の境内、雑木林の静寂の中で、ぽとんと落ちる実の微かな音や、独特のねじれた形、口に含んだ時の甘渋い味覚などを捉えるのがポイントです。視覚・聴覚・味覚のいずれかに焦点を絞ることで、秋の深まりや自然の滋味を鮮やかに描き出すことができます。
・場所:山道、古寺、境内、雑木林、日向 ・情景:落葉、木漏れ日、乾く、拾ふ、噛む ・感覚:甘渋き、ほのかな甘さ、軽き音