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「形代(かたしろ)」は、陰暦六月晦日に行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」で用いられる、人の形を模した紙や木の人形(ひとかた)のことです。古くから、この形代で自分の体を撫で、息を吹きかけることで、半年間に身に溜まった罪や穢れ、災厄をその人形に移し、神社でお祓いを受けた後に川や海へ流しました。古来の神事の厳かさと、人間の弱さや身代わりへの祈りが込められた、夏の厳粛な季語です。
白い紙で作られた形代が水に触れ、濡れて透き通りながら流れていく様子には、独特の哀愁や無常感があります。形代そのものの白さや軽やかさと、托された穢れの重さの対比を意識すると奥行きが生まれます。水面の揺れや川風、夕暮れの光など、水辺の情景とともに五感を使って描写すると効果的です。また、自身の老いや病、日々の迷いなどを形代にそっと重ねることで、共感を呼ぶ一句となります。
白、川波、夕瀬、息吹、手、指、流す、沈む、祓、水無月