鐘冴ゆる
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意味・由来

「鐘冴ゆる(かねさゆる)」は、冬の厳しく澄み切った冷気の中で、寺院などの鐘の音がひときわ鋭く、遠くまで澄み渡って響く情景を表す冬の季語です。「冴ゆ」は寒さによって空気や水が澄み、感覚や光景が鮮明になることを意味します。冬の張り詰めた大気の中では音が減衰しにくく、余韻までくっきりと耳に届くため、その清冽で厳かな響きを捉えて生まれた美しい言葉です。

この季語で詠むコツ

単に「寒さの中で鐘が鳴った」という事実だけでなく、鐘の音が消えていくまでの静けさや、空気の冷たさを五感で表現するのがポイントです。音が広がる空間の広がり(夜空、雪野、山河など)や、音を聞く自分の姿勢・心情(目覚め、旅路、物思いなど)を描き添えると、鐘の響きがいっそう際立ちます。静寂と音の対比を意識して詠んでみましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

・情景を広げる言葉:星明かり、夜気、雪明かり、谷底、古刹、石段 ・冷たさや静寂を深める言葉:凍つ、静まり返る、白息、枕辺、余韻 ・時間の深まりを示す言葉:未明、夜半、暁、黄昏

「鐘冴ゆる」の俳句例 (1件)

吹雪來んとして鐘冴ゆる嵐哉
正岡子規『寒山落木 巻一』(青空文庫)

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