鎌祝
autumn 行事

鎌祝

かまいわい

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意味・由来

「鎌祝(かまいわい)」は、秋の収穫期、特に稲刈りがすべて無事に終わったことを祝う日本の農村の伝統行事です。地域によっては「刈上げ(かりあげ)」「鎌納め」「鎌止め」などとも呼ばれます。それまで連日使っていた鎌をきれいに研ぎ、神棚に供えて豊作と無事を神仏に感謝します。その後、過酷な労働を共にした家族や近隣の人々が集まり、お神酒やご馳走を囲んで互いの労をねぎらい合います。

この季語で詠むコツ

稲刈りという大仕事を終えたことによる「安堵感」や「開放感」を主軸に詠むのがポイントです。緊張感から解き放たれ、ホッとした瞬間の人々の表情、お酒が入って和らぐ空気感などを、具体的かつ温かみのある視点で切り取ると良いでしょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

過酷な労働の終わりを象徴する「遊ぶ」「酔う」「眠る」といった動詞や、安堵感を演出する「夕日」「月」「酒」「膳」といった言葉と非常に相性が良いです。五感に響く素朴な言葉を組み合わせることで、農村の豊かな実りと人々の喜びが鮮明に浮き彫りになります。

鎌祝」の俳句例 (3件)

鎌祝ひして一日の遊びかな
高浜虚子【現代語訳】稲刈りを無事に終えて鎌祝をし、今日は一日、何の心配もなく楽しく遊んで過ごすことだ。【鑑賞】過酷な農作業をすべて終えた後の、深い安堵感と晴れ晴れとした休日を楽しむ様子が描かれています。「一日の遊び」という素朴な表現の中に、労働から解放されたことへの素直な喜びと幸福感が満ちています。
鎌祝ひすこし酔ひたる顔ばかり
細見綾子【現代語訳】刈上げを祝う鎌祝の席で、集まった人々は皆、少しお酒が入ってほんのりと赤い顔をしている。【鑑賞】きつい農作業を共に支え合った家族や仲間たちの、安堵と喜びが入り混じった和やかな表情が「すこし酔ひたる顔ばかり」に活写されています。農村の温かい連帯感と、大役を果たした満足感が伝わってくる名句です。
鎌祝ひ山に夕日の残りたる
右城暮石【現代語訳】無事に刈り終えたことを祝う鎌祝が行われている間、外の山には秋の夕日がまだ美しく残っている。【鑑賞】大仕事を終えた安堵の宴の温もりと、外に広がる雄大な秋の夕暮れの風景との対比が非常に美しい作品です。自然の恵みを受け、自然のサイクルと共に生きる人間の暮らしを優しく静かに捉えています。

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