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放屁虫(へひりむし)は、身に危険を感じると強烈な悪臭や刺激ガスを噴出する昆虫の俗称で、秋の季語です。主にミイデラゴミムシ(オサムシ科)やカメムシ類を指します。敵から逃れるために「プッ」と音を立ててガスを放つユーモラスかつ強烈な生態からその名がつきました。秋の夜、灯火に引き寄せられて家の中に迷い込んでくることも多く、昔から身近な生活の中で苦笑いとともに親しまれてきた季語です。
嫌われがちな虫ですが、俳句ではその滑稽さや人間味ならぬ「虫味」を捉えて詠むのがポイントです。単に「臭い」「嫌だ」と嫌悪感を示すのではなく、小さな体で必死に身を守ろうとする健気さや、人間とのユーモラスな攻防を描くことで、俳諧味(おかしみ)が際立ちます。畳の上を這う姿や、灯りの下に転がる姿など、日常の何気ないスケッチと合わせると効果的です。
・日常の室内・道具:「畳」「障子」「行灯」「灯影」「箒(ほうき)」 ・虫の動作・様子:「這ふ」「急ぐ」「へっぴり腰」「転ぶ」「逃ぐる」 ・心理・情景:「苦笑」「驚き」「秋の夜」「静けさ」
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