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「鳩吹く風(はとふくかぜ)」とは、秋の山野で「鳩吹(はとふき)」を行う頃に吹く、どこか物寂しく澄んだ風のことです。そもそも「鳩吹」とは、両手の親指を合わせて隙間に息を吹き込み、山鳩の鳴き声(ポッポーという求愛音)を真似て誘い寄せる猟法や、それに興じる遊びを指す秋の季語です。木々が色づき始め、空気が澄み渡る秋の山中に、筒状にした手から漏れ出る哀愁を帯びた呼子の音。その切ない音色を遠くまで運んでいく冷涼な風そのものを捉えたのが「鳩吹く風」という情緒豊かな季語です。
鳩の鳴き真似をする人の姿だけでなく、「風」そのものに焦点を当て、秋の山間の静寂や空気の透明感を描き出すのがポイントです。風の冷たさ、木立を揺らす音、木漏れ日の揺らぎなどを取り入れると、聴覚と触覚が重なり合う立体的な句になります。人里離れた山深さや、ふと立ち止まった旅人の孤独感など、少し寂寥感(せきりょうかん)を滲ませると秋らしさが際立ちます。
山や森の情景を想起させる言葉と非常によく合います。
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