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「母の日」は五月の第二日曜日にあたり、日頃の母の労苦をねぎらい、感謝の真心を伝える日です。二十世紀初頭のアメリカで、ある女性が亡き母を追悼するために教会で白いカーネーションを配ったことが始まりとされています。日本には大正時代に伝わり、昭和の半ば頃から広く親しまれるようになりました。俳句でも初夏の生活季語として定着しています。
「ありがとう」などの感謝の言葉をそのまま五七五に入れると、挨拶文や標語のようになってしまいがちです。感情を直接述べるのではなく、母の小さくなった背中、台所に立つ後ろ姿、皺の刻まれた手、あるいは届いた小包や電話の声といった「具体的な物や場面」を切り取るのが上達への近道です。また、子から母へ贈る視点だけでなく、自分が母として子から受け取る喜びや、亡き母をそっと思い出す追悼の思いを詠むのも深い詩情を生み出します。
・カーネーション、花束(初夏の風物、無季) ・小包、包み紙、リボン(無季の暮らしの品) ・台所、エプロン、眼鏡(生活感を表す無季の言葉) ・遠電話、受話器、手紙(距離と絆を感じさせる言葉) ・薄暑、青葉(五月の爽やかさを添える夏の季語)