伏見三栖祭

伏見三栖祭

ふしみみすまつり

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意味・由来 伏見三栖祭(ふしみみすまつり)は、京都市伏見区の三栖神社で毎年秋(10月中旬)に行われる勇壮な神幸祭・火祭りです。天武天皇が壬申の乱の際に暗夜を照らす篝火に導かれたという故事に由来し、葦や竹で編まれた重さ1トンを超える巨大な「炬火(たいまつ)」に点火し、威勢のいい掛け声とともに町内を練り歩くことで広く知られています。秋の深まりゆく夜闇を巨大な炎が赤々と染め上げる景観は圧巻で、京都の秋の風物詩として古くから俳句に詠まれてきました。 ### この季語で詠むコツ 視覚と触覚の強いコントラストを描き出すことが最大のコツです。夜の暗闇と松明の燃え盛る紅蓮の炎、さらには舞い散る火の粉の美しさと熱気を捉えると臨場感が出ます。同時に、秋の夜気や川風の冷たさ、立ち込める煙の匂い、担ぎ手たちの熱気や掛け声といった五感に響く要素を取り合わせると、単なる火の描写にとどまらない奥行きのある句になります。 ### 相性のいい言葉・取り合わせ 「大松明」「炬火(たいまつ)」「火の粉」「夜空」「闇」「川風」「熱気」「煤(すす)」など、火祭りの動態を象徴する言葉と好相性です。また、「冷やか」「秋深し」といった静かで冷涼な秋の季感を持つ語と対比させることで、炎の力強さをいっそう際立たせることができます。

伏見三栖祭」の俳句例 (3件)

三栖祭大炬火ゆらぎ進みけり
五十嵐播水【現代語訳】三栖祭の大松明が、燃え盛る炎を大きく揺らしながら夜闇の中を力強く進んでゆく。【鑑賞】伏見三栖神社の名物である巨大な炬火(たいまつ)の迫力を真っ直ぐに捉えた一句です。「ゆらぎ進みけり」という動態描写から、男たちが巨木のような松明を担ぎ上げ、炎が夜空を焦がしながら練り歩く重量感と熱気がいきいきと伝わってきます。
炬火あぐる三栖の祭の夜風かな
鈴鹿野風呂【現代語訳】巨大な松明が高々と掲げられる三栖の祭に、秋の冷ややかな夜風が吹き抜けてゆくことだ。【鑑賞】赤々と燃え上がる松明のすさまじい熱気と、秋深まりゆく伏見の夜風の冷涼さとの対比が鮮烈な句です。野風呂らしい京都の情調と祭礼の厳かな高揚感が調和し、火の粉を散らしながら吹き渡る風の気配が余韻を残します。
松明の火の粉散りかふ三栖祭
阿波野青畝【現代語訳】松明から無数の火の粉が激しく飛び散り交わす、勇壮な三栖祭であることよ。【鑑賞】秋の夜空一面に火の粉が舞い散る視覚的インパクトを素直に写し取った句です。「散りかふ」という躍動的な描写によって、燃え盛る火勢だけでなく、担ぎ手たちの熱気や観衆の興奮までもが鮮やかに想起されます。

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