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五十嵐播水

いがらしばんすい

作風・特徴

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代表句 (5件)

秋の落日大河は光失はず
季語: 秋の落日 (autumn)
【現代語訳】秋の太陽が沈んでいくなかでも、雄大に流れる大河はその輝きを失うことなく光り続けている。【鑑賞】刻々と沈みゆく秋の夕日と、なおも残照を受けて力強く輝き続ける大河の対比が壮大で、澄んだ秋の空気感をダイナミックに表現しています。
大般若はたはたと風起りけり
季語: 大般若 (autumn)
【現代語訳】大般若経を繰る「はたはた」という音とともに、確かにそこから風が巻き起こった。 【鑑賞】「はたはた」という経本が翻る軽快なオノマトペによって、転読の作法と音、そして風の発生がありありと伝わってきます。平明な言葉遣いながら、法会の現場の空気感とありがたい風の存在感を的確に描き出した名句です。
蓮華会や島をめぐれる波の音
季語: 竹生島蓮華会 (autumn)
【現代語訳】蓮華会が催されている竹生島の周囲を、絶え間なく波の音がめぐり響いている。 【鑑賞】孤島を取り巻く琵琶湖の「波の音」に焦点を当てた聴覚的な名句です。法会の厳かな賑わいと対比するように、島の周りを巡る自然の波音が、祈りの場の神秘性と静けさを際立たせています。
安井祭宵宮の雨ふり出せり
季語: 東山安井祭 (autumn)
【現代語訳】東山安井祭の前夜祭である宵宮に、しとしとと雨が降り出してきた。 【鑑賞】東山の町並みを濡らす宵宮の雨が、祭りの提灯や石畳をしっとりと照らし出します。晴れやかな本祭の前夜のしじまや情緒を情感豊かに伝えています。
三栖祭大炬火ゆらぎ進みけり
季語: 伏見三栖祭 (autumn)
【現代語訳】三栖祭の大松明が、燃え盛る炎を大きく揺らしながら夜闇の中を力強く進んでゆく。【鑑賞】伏見三栖神社の名物である巨大な炬火(たいまつ)の迫力を真っ直ぐに捉えた一句です。「ゆらぎ進みけり」という動態描写から、男たちが巨木のような松明を担ぎ上げ、炎が夜空を焦がしながら練り歩く重量感と熱気がいきいきと伝わってきます。