? - ?

鈴鹿野風呂

すずかのぶろ

作風・特徴

作風の解説はまだ登録されていません。

代表句 (4件)

貴船川笹神輿ゆく紅葉かな
季語: 貴船の狭小神輿 (autumn)
【現代語訳】貴船川のせせらぎに沿って、小ぶりな笹神輿が練り歩いていく。見上げれば周囲の山々は鮮やかに紅葉していることだ。【鑑賞】清らかな貴船川の流れと、山を彩る紅葉、そして狭い山道を進む笹神輿のコントラストが美しい一句です。京都の奥座敷ならではの静寂と秋祭りの情熱が見事に調和しています。
鹿谷祭山ふところに晴れわたり
季語: 鹿谷祭 (autumn)
【現代語訳】鹿谷祭を迎えた鹿ヶ谷の山懐は、心地よく晴れ渡っている。【鑑賞】京都俳壇の重鎮・鈴鹿野風呂による、土地の地形と気候の爽やかさを端正に描いた句です。「山ふところ」という言葉によって、山に抱かれた静かで豊かな祭の風情が見事に表現されています。
伏見祭酒屋の格子閉ざしけり
季語: 伏見祭 (autumn)
【現代語訳】伏見祭の賑わいの中、老舗の酒屋は格子戸を固く閉ざして静かに佇んでいることだ。【鑑賞】京都の俳壇を牽引した鈴鹿野風呂の作。銘酒の町・伏見ならではの風景を切り取っています。祭りの喧騒を直接描くのではなく、表の格子をぴったりと閉ざした老舗酒蔵の静けさを詠むことで、外を行き交う花傘の熱気や人波の華やかさを際立たせる、洗練された対比の妙が光る名句です。
炬火あぐる三栖の祭の夜風かな
季語: 伏見三栖祭 (autumn)
【現代語訳】巨大な松明が高々と掲げられる三栖の祭に、秋の冷ややかな夜風が吹き抜けてゆくことだ。【鑑賞】赤々と燃え上がる松明のすさまじい熱気と、秋深まりゆく伏見の夜風の冷涼さとの対比が鮮烈な句です。野風呂らしい京都の情調と祭礼の厳かな高揚感が調和し、火の粉を散らしながら吹き渡る風の気配が余韻を残します。