竹生島祭

竹生島祭

ちくぶしままつり

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意味・由来

「竹生島祭(ちくぶしままつり)」は、初秋の旧暦八月十五日(現在は新暦で行われることもあります)に、琵琶湖の北部に浮かぶ霊島・竹生島で行われる祭礼を指す秋の季語です。竹生島は古くから神仏習合の霊地として尊崇され、都久夫須麻神社(竹生島神社)や宝厳寺が鎮座し、弁財天信仰の聖地として知られています。この日には湖岸の各所から飾り立てた参詣船が繰り出し、湖上を渡って島を目指します。秋の澄み渡る湖面に揺れる船影や、水辺に響く笛や太鼓の音、遠く望む比良や伊吹の山並みが一体となった、詩情豊かで厳かな情景を内包しています。

この季語で詠むコツ

「湖」「波」「島」「船」といった水辺の景観が必然的に伴う季語ですので、視界の広がりや光の反射、水面の静けさや風の気配を捉えると情緒が深まります。島へと向かう参詣船の賑わいや、船が立てる白波、秋晴の空の青と湖水の碧の対比など、色感や動静を意識すると効果的です。また、歴史ある神事ならではの祈りの気配や、祭りが終わった後の夕暮れの静寂・哀愁を詠み込むのも秋らしい余韻を生み出すコツです。

相性のいい言葉・取り合わせ

・水や舟に関する言葉(湖、白波、舳先、櫓の音、櫂、渡り舟) ・秋の気配を表す言葉(初秋の風、水澄む、秋晴、夕茜、澄む空) ・祭りの情景や音(太鼓、笛、鐘の音、かがり火、祈り、参詣)

竹生島祭」の俳句例 (3件)

水引いて竹生島祭近きかな
蝶夢【現代語訳】秋になって琵琶湖の水位が下がり、引き潮のように澄み渡ってくるにつれて、竹生島祭の日が近づいてきたことが感じられる。 【鑑賞】江戸中期の僧侶・俳人である蝶夢の句。秋になって琵琶湖の水位が落ち着き、清らかに澄んでいく自然の変化を通して、近づく竹生島祭への心待ちの情を詠んでいます。湖国の季節の移ろいと人々の暮らし・信仰が自然に結びついた名句です。
竹生島祭の舟のともしびや
正岡子規【現代語訳】竹生島祭へ向かう、あるいは島から戻る舟の灯火が、秋の湖面に美しく揺らめいていることよ。 【鑑賞】正岡子規による句。夜の帳が下りる琵琶湖の暗がりの中で、湖上に浮かぶ祭礼の舟の明かりが鮮やかに浮かび上がります。広大な湖水の静寂と、一点の温かな灯火のコントラストが、秋の夜の神秘的でしっとりとした情緒を醸し出しています。
竹生島祭の舟の漕ぎもどり
阿波野青畝【現代語訳】竹生島祭の参詣を終えた舟が、夕暮れの湖を漕いで岸へと戻っていく。 【鑑賞】伝統的な祭礼の賑わいが一段落し、祭りを終えた人々を乗せた舟が静かに帰路につく瞬間を捉えています。秋の夕風を受ける湖面の広がりと、 oars(櫓)をこぐリズミカルな音、祭りのあとの心地よい疲労感と寂寥感が漂う、余韻豊かな一句です。

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