秋の土

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あきのつち

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意味・由来\n「秋の土」とは、秋の季節に特有の表情や質感を見せる土のことです。夏の盛りを過ぎて作物の収穫を終えた田畑の土や、澄んだ秋風に吹かれてからりと乾いた土、朝夕の冷気を含んでひんやりと湿る土など、秋ならではの風情を湛えた土を指します。生命の繁茂した夏から、静けさと落着きを取り戻していく大地の移ろいや、どこか寂寥感を帯びた風土を感じさせる季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n秋の土を詠む際は、視覚だけでなく触覚や嗅覚など五感を意識して描写するのがポイントです。「乾いて白っぽくなった土」「朝露で黒く引き締まった土」といった色調の変化や、「踏みしめたときの硬さ・冷たさ」「掘り返したときの土の匂い」などに着目しましょう。また、収穫後の畑仕事の情景や、散り敷く落ち葉との対比を描くことで、秋の深まりをより鮮明に表現できます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n- 自然・色彩: 落ち葉、木漏れ日、秋晴れ、白し、黒し、影\n- 感触・状態: 乾く、冷たし、ほろほろ、踏みしむ、硬し\n- 動作・道具: 耕す、掘る、鍬(くわ)、足音、轍(わだち)

秋の土」の俳句例 (3件)

秋の土黒きが上の落葉かな
芥川龍之介【現代語訳】黒々とした秋の土の上に、色づいた落葉が散り敷いていることよ。\n【鑑賞】黒い秋の土と、その上に散らばる鮮やかな落ち葉との色彩の対比が非常に美しい一句です。しっとりと落ち着いた土の質感と乾いた落葉の質感の対比も鮮やかで、静謐な秋の情景が目に浮かびます。
秋の土匂ふばかりに耕して
詠み人知らず【現代語訳】秋の土が豊かに香り立つほどに、しっかりと大地を耕して。\n【鑑賞】収穫を終えた後、あるいは次の作付けに向けて畑を耕す場面です。鍬を入れるたびに立ち上る大地の独特な芳香を「匂ふばかりに」と捉えており、秋の澄んだ空気の中に広がる大地の力強さと清々しさが生き生きと伝わってきます。
秋の土ほろほろと落つ牛の足
細見綾子【現代語訳】牛が歩みを進めるたび、その足元から秋の乾いた土がほろほろとこぼれ落ちていく。\n【鑑賞】のどかな農村の風景を的確に切り取った句です。夏のみずみずしい泥土とは異なり、秋風にさらされて細かく乾いた土の軽やかな感触が「ほろほろ」という擬態語で見事に表現されています。

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