秋野駈

秋野駈

あきのがけ

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意味・由来\n「秋野駈(あきのがけ)」とは、草花が咲き乱れる秋の野原や、枯れ野へと移り変わる広大な野を馬に乗って疾走すること、あるいは軽快に駆け抜ける情景を指す季語です。\n古来、秋の野は狩猟や乗馬、行楽の場として親しまれてきました。澄み渡る秋晴れの空の下、馬の蹄が草を蹴立てて駆けていく姿には、秋ならではの爽快感とスピード感があります。同時に、秋の深まりとともに漂うもの寂しさや哀愁といった情趣を背景に持つ、詩情豊かな季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n「秋野駈」を詠む際は、広大な空間の広がりと、そこに走る「動意(動き)」を意識することが大切です。馬の筋肉の躍動、風を切る音、蹴散らされる野草の匂いなど、視覚だけでなく聴覚や触覚を刺激する描写を取り入れると生き生きとした句になります。また、馬そのものに焦点を当てるだけでなく、遠くに見える山並みや夕日、澄んだ秋空との対比を描くことで、情景の奥行きや秋特有の情緒を際立たせることができます。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・動詞・動作:鞭うつ、立ち止まる、いななく、息白し、風切る\n・自然・景観:夕日、茜雲、薄(すすき)、澄む空、遠山、夕風\n・馬や人に関する言葉:蹄(ひづめ)、鬣(たてがみ)、手綱、瞳、鞍

秋野駈」の俳句例 (3件)

秋野駈けて馬に鞭うつ夕かな
正岡子規【現代語訳】秋の野原を馬で駆け抜けながら、夕暮れの迫る空の下でさらに馬に鞭を打つことだ。\n【鑑賞】広大な秋の野と暮れゆく空の広がりの中で、先を急ぐように馬を走らせる情景を描いています。夕暮れの寂寥感と、馬を駆る激しい動きとの対比が鮮やかで、子規らしい明快でスケールの大きな一景です。
秋野駈く馬の瞳の澄めるかな
詠み人知らず【現代語訳】秋の野を駆け抜けてきた馬の瞳が、秋の空のように澄み切っていることよ。\n【鑑賞】激しく駆けてきた馬の息づかいとともに、その澄んだ大きな瞳を捉えた繊細な名句です。秋の澄み渡る大気と馬の純真な生命感が呼応し、気品と清々しさを感じさせます。
秋野駈く人見えそめて山近し
高浜虚子【現代語訳】秋の野を馬で駆けていく人の姿が見え始めて、背後の山が間近に迫っているように感じられる。\n【鑑賞】遠くの野原を駆ける小さな人馬の姿から、背景にそびえる雄大な山へと視線を広げた空間構成が秀逸です。秋の野の広大さと山並みの近さが、静と動の美しいバランスを保っています。

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