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籐椅子(とういす)とは、ヤシ科のつる性植物である「籐(ラタン)」を編んで作られた椅子のことです。軽やかで風通しがよく、座ったときに熱がこもらず肌触りもひんやりと心地よいため、古くから日本の暑い夏を快適に過ごすための調度品として重宝されてきました。近代以降、洋風建築のテラスやホテルのロビー、和室の広縁などに置かれ、涼感とくつろぎを象徴する夏の季語として定着しました。
籐椅子を詠む際は、見た目の涼しさだけでなく、五感を使って捉えることが上達のコツです。腰掛けたときに鳴る「ギシギシ」という独特の軋み音、背もたれの編み目から差し込む光と影、素肌に触れるさらりとした感触などを描写すると、臨場感がぐっと高まります。また、誰かがゆったりと微睡んでいる人物の様子を描くのはもちろん、主のいない「空の籐椅子」を取り上げることで、午後の静寂や旅先での一抹の寂しさを表現するのも風情があります。
・触覚や聴覚の言葉(軋む、ひんやり、軽き、沈む) ・室内の情景(広縁、テラス、白壁、日陰、レースの帳) ・夏の季語や情景(緑陰、昼寝、麦茶、西日、風鈴)
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