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「簟の別れ(たかむしろのわかれ)」とは、夏の暑さをしのぐために敷いていた竹製の敷物(簟・たかむしろ)を、秋の訪れとともに片付けることを指す季語です。素肌に心地よかったひんやりとした竹の感触も、朝夕に秋風が吹くようになると寒々と感じられるようになります。役目を終えた簟を巻き納める行為を、親しい人との別れに見立てて「別れ」と表現した、雅やかで叙情的な季語です。
暑い夏を共に過ごした道具への愛着と、去りゆく季節への名残惜しさを表現するのがポイントです。単に「片付けた」という事実だけでなく、簟を巻き上げる際の竹の擦れる音や、取り払った後の畳のぬくもり、肌に触れる秋風の冷たさなど、触覚や聴覚を意識して詠むと季節の推移が際立ちます。
・風情や動作を表す言葉:巻き納む、紐結ぶ、埃払ふ、名残 ・季節や体感を表す言葉:秋風、夜寒、肌寒、朝夕 ・生活空間を表す言葉:畳、素足、納戸、隅、枕
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