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蒼朮(そうじゅつ)は、キク科のホソバオケラなどの根茎を乾燥させた生薬のことです。独特の強い芳香と苦味を持ち、古くから胃腸薬などとして用いられてきました。俳句で夏の季語となっているのは、梅雨時の湿気や黴(かび)を防ぎ、疫病や邪気を払うためにこの根を燻した「蒼朮を焚く」という風習に由来します。じめじめとした鬱陶しい季節に、家の中を清め、健康を保つための生活の知恵から生まれた季語です。
蒼朮を詠む際は、薬草特有の乾いた香りや、立ちのぼる煙の風情といった「嗅覚」や「視覚」を意識するのがコツです。梅雨の長雨による湿り気や薄暗い部屋の空気感と対比させることで、煙の白さや香りの鋭さが際立ちます。また、家族の無病息災を願う昔ながらの暮らしの温もりや、静かな祈りの情景を取り合わせるのも味わい深くなります。
・五月雨(さみだれ・夏の季語) ・梅雨(つゆ・夏の季語) ・黴(かび・夏の季語) ・煙(けむり・無季) ・古畳(ふるだたみ・無季) ・土間(どま・無季) ・薬香(くすりがお・無季)
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