下萌

下萌

したもえ

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意味・由来

「下萌」とは、初春の頃、枯れ草や積もった雪、土の覆いの下から、草の新芽が萌え出ている様子のことです。まだ冬の寒さが残る風景の中で、ふと足元を覗き込むと、小さな緑が確かに命の息吹を始めているのを見つけることができます。一面が春色に染まる前の、土の下でじっと春を待っていた生命のたくましさと健気さを静かに捉えた、風情豊かな春の季語です。

この季語で詠むコツ

「下萌」を詠む際は、視線の動きを意識するのが最大のポイントです。遠くの寒々しい景色から足元の小さな緑へと視線を落とす構図や、しゃがみ込んで土の匂い・湿り気に触れるような距離感を描くと、季語の持つ発見の喜びや生命感が際立ちます。「芽が出た」と直接説明するのではなく、枯れ草をかき分けた手の感触、土の黒さと淡い緑の対比、あるいは差し込む日差しの柔らかさなどを描いてみましょう。

相性のいい言葉・取り合わせ

・視線や動作を表す言葉(屈む、覗く、かき分ける、足元、歩み) ・土や自然の質感を表す言葉(湿り、小石、黒土、畝、日差し) ・春の情緒を感じさせる言葉(薄日、野道、庭隅、微風)

「下萌」の俳句例 (4件)

下萌ゆと思ひそめたる一日かな
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)
ふるさとに暫し寄す身や下萌ゆる
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)
病床に上げし面や下萌ゆる
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)
下萌の園の床几に添乳かな
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)

みんなの「下萌」の詠み

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