四宮祭

四宮祭

しのみやまつり

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意味・由来

「四宮祭(しのみやまつり)」は、旧暦八月十八日(秋)に行われる、近江国(現在の滋賀県大津市)逢坂山周辺の蝉丸神社(四宮神社・蝉丸宮)などの祭礼を指す秋の季語です。逢坂の関は古今和歌集をはじめ多くの古典文学に登場する名所であり、琵琶の名手として知られる蝉丸を祀る神社として信仰を集めてきました。街道を行き交う旅人や近隣の人々で賑わう祭りですが、王朝の雅な歴史や逢坂山の山深い風情が重なり、どこか雅びで哀愁を帯びた情緒が漂うのが特徴です。

この季語で詠むコツ

歴史ある歌枕「逢坂山」や「関所」の土地柄を意識することが大きなポイントです。祭りの活気や提灯の灯りを描くのも魅力的ですが、祭りの前後の静けさや、祭りが終わった後に訪れる秋風の冷たさ・山の寂寥感を詠み込むと、季語が持つ歴史的・詩的な深みが引き立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 地理・歴史:逢坂(おうさか)、関路(せきじ)、蝉丸(せみまる)、山道
  • 情景・時間:暮れて、宵、夜風、燈火(ともしび)、月影
  • 情感:過ぎて、残る、静もり、行き交ふ

四宮祭」の俳句例 (3件)

四宮の祭過行て逢坂や
与謝蕪村【現代語訳】四宮祭も通り過ぎて終わり、逢坂の関にはいつもの秋の静けさが戻ってきたことだ。 【鑑賞】祭りの賑やかさが去った後の逢坂山の寂寥感を捉えた句です。古来の歌枕である逢坂の地に吹き渡る秋風と、祭りの余韻が重なり合い、深い余情を生み出しています。
四宮の祭や夜の逢坂山
炭太祇【現代語訳】四宮祭の夜を迎え、逢坂山は祭りの灯火と闇のなかに浮かび上がっている。 【鑑賞】夜の逢坂山を舞台に、四宮祭の情緒を描いた一句です。山深い逢坂の暗がりの中に祭りの灯や人々の気配が感じられ、幻想的で厳かな秋の夜の雰囲気が伝わってきます。
四宮の祭すむ夜の逢坂や
正岡子規【現代語訳】四宮祭が終わりを迎えた夜の逢坂山よ、静けさと冷気が満ちている。 【鑑賞】祭りが終わった直後の夜の静寂に着目しています。賑わいの後の落差が逢坂山の秋の冷気とともに強調され、季節が深まっていく哀愁が鮮やかに表現されています。

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