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「囮(おとり)」は、同類の鳥をおびき寄せるために使われる鳥のことです。籠に入れたり足に紐をつけたりして野山に置き、その美しい鳴き声や姿で仲間を誘い寄せ、網や鳥黐(とりもち)で捕らえる狩猟に用いられます。ウズラやツグミ、ヤマガラ、メジロなどが多く使われ、秋の渡り鳥の季節に盛んに行われたことから三秋の季語となっています。自らの声で仲間を罠へと誘う哀しさや宿命、籠の中の孤独感など、独特の哀愁や情趣を湛えた季語です。
「囮」の持つ切なさや、狩猟の緊張感をどう切り取るかがポイントです。単に鳥の姿を描くだけでなく、夕暮れの薄暗がり、山間の静けさ、秋風の冷たさなど、周囲の情景を対比させることで、囮鳥の置かれた切迫した境遇や哀愁が鮮やかに際立ちます。また、「囮籠(おとりかご)」という道具に焦点を当てて、主人の去ったあとの静けさや月光との取り合わせを描くのも効果的です。
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