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「練りこがし」とは、炒った大麦の粉である「麦こがし(はったい粉)」に、砂糖や湯、あるいは水を加えて粘りが出るまでよく練り上げた、昔ながらの素朴なおやつです。麦こがし自体が夏の季語であり、消化がよく手軽に栄養を補給できるため、暑さで食欲が落ちがちな夏の滋養食として江戸時代から庶民に親しまれてきました。香ばしい大麦の香りと、ねっとりとした素朴な甘みが特徴です。
練りこがしを詠む際は、その独特の香ばしさや舌触り、スプーンや箸で練り上げる動作など、五感を意識した描写を入れると実感がこもります。また、どこか懐かしい生活の匂いを持つ季語ですので、祖父母と過ごした幼い日の記憶や、静かな夏の昼下がり、縁側でのおやつの時間といった、日常の温かみを感じる情景と合わせると味わい深い句になります。
・日常の道具や動作:小鉢、深皿、匙、練る、掬う ・生活空間:縁側、夏座敷、茶の間、台所 ・夏の情景:蝉時雨、夏の昼、西日、団扇