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「ねぶた蝋(ねぶたろう)」とは、初秋に行われる青森の勇壮な「ねぶた祭」において、巨大な山車(ねぶた)の内部に灯された蝋燭(ろうそく)、あるいはそれが溶けて滴り落ちた蝋を指す季語です。ねぶた祭は旧暦七月七日の眠り流し(農作業の妨げとなる睡魔を祓う行事)に由来し、立秋前後の秋の季語に分類されます。かつては骨組みの中に無数の和蝋燭が灯されており、山車が揺れるたびに熱い蝋がこぼれ落ちました。熱狂の中で滴る蝋や、祭りのあとの路上に白くこびりついた蝋の染みは、祭りの猛烈な熱気とその後に訪れる切ない秋の余韻を象徴しています。
「動」と「静」、「熱」と「冷」の鮮やかな対比を意識することが作句のポイントです。跳人(はねと)たちの激しい乱舞や夜の熱気の中で滴り落ちる生々しい蝋を描く動的な視点と、祭りが終わった深夜や翌朝、路上に白く冷たく固まった蝋を見つめる静的な視点があります。特に祭りの後の静けさや朝の冷気と取り合わせることで、北国の短い夏への惜別と深まりゆく秋の哀愁を色濃く表現することができます。
・路面や足元を表す言葉(アスファルト、敷石、靴底、轍) ・祭りの終わりや気配を表す言葉(夜風、朝冷え、闇、祭果つ、静まり) ・触覚や視覚の言葉(白し、滴る、固まる、焦ぐ、冷たし)
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