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「貰湯(もらいゆ)」は、新年の季語です。元日や正月三が日に、近所や親戚の家のお風呂を借りに入りに行く風習を指します。 古くは、お正月に火や水を使うことを慎む風習や、元日には自宅の釜で湯を沸かさないというしきたりがありました。そのため、地域で持ち回りで風呂を沸かし、近隣の人々がその湯をもらいに出かけました。単に体を洗うだけでなく、年始の挨拶を交わし、近所同士の絆を確かめ合う温かい新年の交歓行事でもありました。
お正月の改まった空気と、湯を借りにいく親しい間柄の温もりを対比させると魅力的な句になります。 湯桶や手拭いを抱えて冬の冷たい夜道を歩く寒さと、もらい湯で芯まで温まった後の心地よさ、帰り道の清らかな夜空など、肌感覚を描写するのがポイントです。また、招く側の湯煙や、近所の人と交わす飾らない新年の挨拶などを切り取っても、素朴で人情味あふれる情景が生まれます。
・身の回りの物:手拭(てぬぐい)、風呂敷、下駄の音、桶 ・情景や天候:初星、松の内、寒夜、辻(十字路)、湯煙 ・感情や動作:ほてり、ぬくもり、ご挨拶、小走り