こぞの木の花

こぞの木の花

こぞのきのはな

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意味・由来

「こぞの木の花」の「こぞ」とは「去年(前年)」を意味する古語です。この季語は、去年の春に咲いた木の花を追憶すること、あるいは巡り来た春に再び咲いた木の花に前年の記憶を重ねて眺める風情を表します。古典俳諧において、主に桜などの木の花を対象として用いられてきました。巡る季節のなかで変わらず咲き誇る花への愛おしさと、過ぎ去った時間への淡い哀愁や懐かしさが込められた、情緒豊かな春の季語です。

この季語で詠むコツ

単に目の前の花を美しく描写するだけではなく、「去年」という過ぎ去った時間や記憶の重なりを意識して詠むことが肝心です。「去年の春は誰とこの花を見たか」「あの頃の自分は何を思っていたか」といった個人の追憶を取り合わせたり、人の世の移ろいやすさと毎年変わらず花を咲かせる自然の営みを対比させたりすると、一句に深い陰影と奥行きが生まれます。

相性のいい言葉・取り合わせ

・追憶や時間を思わせる言葉(面影、歳月、変わらぬ、また、記憶、昔) ・静かな動作や情景(仰ぐ、佇む、風を待つ、梢、遠山、小道) ・春の穏やかな風物(春霞、春日、朧、春の風)

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