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「風冴ゆる」は、真冬の厳しい寒さのなかで吹き抜ける、身を切るように冷たく澄みきった風を表す三冬の季語です。「冴ゆ」という言葉には、単に気温が低いことだけでなく、寒気によって空気や視界、あるいは音の響きまでもが研ぎ澄まされ、鮮明になるという意味合いが含まれています。吹きつける冷風が冬の冷気とともにあらゆるものを削ぎ落とし、透明感と緊張感を漂わせる冬特有の情景から生まれた風情ある表現です。
単に「風が冷たい」「寒くて厳しい」と述べるのではなく、風の「鋭さ」や「透明感」を五感を通して具体化することが上達への鍵です。肌を刺すような鋭利な感触、乾燥した空気を切り裂く澄んだ音、どこまでも遠くまで見通せる青空や夜空の星など、寒さによって際立つ事象に目を向けましょう。また、冷徹な自然の風と、人の体温や室内のぬくもり、日々の生活感とを対比させることで、より一層「風冴ゆる」の鋭さを引き立てることができます。
風そのものは目に見えないため、風が触れて音を立てるものや、風によって際立つ視覚・聴覚の事物と取り合わせると効果的です。 ・視覚的な言葉:硝子窓、遠嶺、夜光、裸木 ・聴覚的な言葉:鐘の音、汽笛、乾いた梢、踏切 ・生活や人に関する言葉:襟足、手袋、帰り道、ともしび、握り合う手