鹿島祭
autumn 行事

鹿島祭

かしままつり

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意味・由来

鹿島祭(かしままつり)は、茨城県鹿嶋市に鎮座する東国最古の社、鹿島神宮で毎年9月1日に行われる例祭を指す秋の季語です。古くは旧暦の中秋に行われていた歴史ある祭礼で、宮中から勅使が派遣される極めて格式高い行事です。荘厳な「神幸祭」や、色とりどりの提灯が夜空を焦がす「提灯祭」などが行われ、水郷地帯に豊かな実りの秋の訪れを告げる風物詩として、古くから地域の人々に深く親しまれてきました。

この季語で詠むコツ

鹿島神宮は武の神様を祀る神社であり、その祭礼は賑やかさの中にも独特の厳かさと力強さが漂います。境内を囲む鬱蒼とした巨木の森(杉木立)や、吹き抜ける初秋の澄んだ風など、自然の清々しさと祭りの熱気を対比させて詠むのがコツです。また、神馬の足音や雅楽の響きなど、五感を刺激する具体的な景物を据えることで、格式高い祭りの臨場感が鮮やかに引き立ちます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 地理・自然:潮来(いたこ)、水郷、北浦、杉木立、秋風、宮柱
  • 祭りの事物:神馬(しんめ)、鉾(ほこ)、提灯、鳥居、神輿(みこし)、神楽(かぐら)
  • 動き・感覚:響く、灯る、揺れる、厳か(おごそか)

鹿島祭」の俳句例 (3件)

潮来より舟さし寄せて鹿島祭
高浜虚子【現代語訳】水郷の街・潮来から、舟を漕ぎ寄せて人々が鹿島祭にやってくることだ。【鑑賞】鹿島神宮に隣接する水郷地帯「潮来」から、人々が舟を仕立てて祭りに繰り出す様子を捉えた一句。水郷ならではの生活感と、祭りに浮き立つ人々の活気が、広々とした水辺の風景とともにダイナミックに表現されています。
神馬の蹄のひびき鹿島祭
大野林火【現代語訳】神聖な神馬の蹄の音が、厳かに境内に響き渡る。これこそが伝統ある鹿島祭の日の光景である。【鑑賞】武の神を祀る鹿島神宮の祭礼にふさわしく、勇壮で引き締まった空気感を「神馬の蹄のひびき」という聴覚的な要素だけで見事に表現しています。厳かな祭りの緊張感が伝わってくる名作です。
鉾持てる童のありぬ鹿島祭
今井杏太郎【現代語訳】祭りの行列の中に、小さな鉾を手にした可愛らしい童(子ども)の姿があった、鹿島祭よ。【鑑賞】格式高く厳粛な祭りの列の中で、神妙な面持ちで役割を果たす幼い子供の姿に焦点を当てています。古くから受け継がれてきた祭りの歴史の深さと、そこに漂う温かみや微笑ましさが調和した、静かな余韻を残す一句です。

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