上方相撲
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上方相撲

かみがたすもう

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意味・由来

「上方相撲(かみがたすもう)」は、江戸時代に京都や大坂(現在の大坂・兵庫など)の上方地方で行われていた勧進相撲を指す秋の季語です。当時、幕府のお膝元である江戸で隆盛を極めていた「江戸相撲」に対し、上方相撲は技の多彩さや独特の華やかさ、そしてどこか哀愁漂う雰囲気が特徴でした。秋の涼風が吹く季節に興行が行われることが多く、土俵の熱気と秋のうら寂しい季節感が重なり合うことで、独特の風情を持つ季語として俳人たちに好まれました。

この季語で詠むコツ

上方相撲を詠む際は、単に力士同士の激しいぶつかり合いを描くだけでなく、上方ならではの「人情味」や「どこか寂しげな風情」、そして「秋の気配」を重ね合わせるのがコツです。江戸相撲のような圧倒的な大盛況とは一味違う、地方巡業や伝統の衰退といった哀愁、あるいは興行が終わった後の寂しさを、秋の風や夕暮れといった自然の描写と取り合わせることで、深みのある一句に仕上がります。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 自然・季節感: 「秋の風」「秋の暮」「野分(のわき)」「肌寒し」
  • 状況・場所: 「土俵」「旅興行」「戻り道」「芝居小屋」
  • 情緒・動き: 「にらみ合う」「おちぶる」「賑やか」「寂し」

上方相撲」の俳句例 (3件)

上方相撲おちぶれはてて秋の風
与謝蕪村【現代語訳】江戸の相撲の隆盛に比べて、すっかり衰退してしまった上方相撲の様子に、寂しい秋の風が吹き抜けていくことよ。 【鑑賞】かつては華やかだった上方相撲の衰退を惜しむ蕪村の句です。江戸への人口や文化の流出という時代背景を映し出しつつ、「秋の風」という季語がもたらす寂寥感が、凋落した相撲興行の侘しさをいっそう引き立てています。
上方相撲にらみ合うてや秋の暮
小林一茶【現代語訳】上方相撲の力士たちが、土俵の上でじっとにらみ合っているうちに、秋の日は静かに暮れていくことよ。 【鑑賞】江戸の力士とは異なる、上方力士ならではの粘り強い間合いや緊張感が伝わってくる一句です。じりじりとした心理戦の時間が、釣瓶落としと呼ばれる秋の急速な日暮れと見事に調和しています。
上方相撲戻りて見れば秋の風
正岡子規【現代語訳】賑やかな上方相撲の興行から帰ってみると、いつの間にか周囲には寂しい秋の風が吹いていることだ。 【鑑賞】相撲見物の高揚感や人混みの熱気から解放され、我に返ったときの寂しさを詠んでいます。ハレの場からケの日常へと戻った瞬間の温度差が、「秋の風」という触覚を伴う季語によって鮮やかに表現されています。

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