季語辞典で見つけた素敵な言葉を使って、今日の一句を詠んでみませんか?無料で投稿でき、他の愛好家と交流できます。
「潤一郎忌(じゅんいちろうき)」は、近代日本文学を代表する文豪、谷崎潤一郎の命日である七月三十日を指す夏の季語です。昭和四十(一九六五)年に七十九歳で世を去りました。『痴人の愛』や『春琴抄』、『細雪』など、初期の耽美的な世界から、日本の伝統的な美意識や陰翳の美、豊かな官能性を探求した作品群は、今も世界中で高く評価されています。夏の終わりの蒸し暑さや、静まり返った屋内の陰影とともに偲ばれることの多い忌日です。
谷崎文学の持つ独特の色彩や美意識を句に反映させると、味わいが深まります。例えば、『陰翳礼讚』に通じるような室内の薄明かりや影、あるいは女性の素足の美しさ、艶やかな着物などをモチーフにするのが効果的です。また、晩年を過ごした京都や熱海、関西の風情、さらには老いや執念といった人間味に光を当てるのも良いでしょう。偉大な作家の名前に頼りすぎず、日常の中にある「妖艶さ」や「静けさ」を切り取って取り合わせると、文学的な香りが立ち上ります。
・陰翳、闇、薄明かり(室内の陰影を感じさせる無季の言葉) ・素足、団扇、風鈴(夏特有の艶や涼を誘う言葉) ・古書、文机、原稿用紙、万年筆(文豪を偲ぶ書斎の事物) ・夕立、青簾、冷奴(晩夏の風情を醸し出す夏の言葉)