沈丁花

沈丁花

じんちょうげ

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意味・由来

沈丁花(じんちょうげ)は、早春に甘く濃厚な香りを漂わせる常緑の低木です。中国原産で、室町時代頃に日本へ渡来したとされています。香木として知られる「沈香(じんこう)」のような気高い香りと、香辛料の「丁子(ちょうじ)」に似た花の形を持つことからこの名が付けられました。秋の金木犀、夏の梔子(くちなし)と並ぶ三大香木の一つで、遠くまで香りが届くことから「千里香(せんりこう)」の別名もあります。毬(まり)のように集まって咲く小さな花は、外側が赤紫色で内側が白色をしており、春の訪れを五感に告げてくれる花です。

この季語で詠むコツ

沈丁花の最大の特徴は、姿を目にするよりも先にふわりと届くその強い香りです。「どこからか香ってくる」という嗅覚の驚きや、道端で思わず足を止める瞬間の心の動きを捉えると臨場感が出ます。また、夕暮れの帰り道や路地裏、雨の日など、香りがしっとりと際立つ場面を選ぶと情緒が深まります。花そのものの可憐な姿を描くか、目には見えない香りの広がりを描くか、どちらかに焦点を絞るのが成功の秘訣です。

相性のいい言葉・取り合わせ

・日常の情景:路地、曲がり角、塀、通学路、帰り道、雨上がり ・感覚の言葉:ふと、立ち止まる、闇、風の息、ほの白し ・春の風物:春夕暮(はるゆうぐれ)、春雨(はるさめ)、春浅し、朧(おぼろ)

「沈丁花」の俳句例 (1件)

三日月の大きかりける沈丁花
松本たかし『松本たかし句集』(青空文庫)

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