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巴旦杏(はたんきょう)の花は、仲春から晩春にかけて咲く、白く清らかな花です。もともとはペルシャ語に由来し、アーモンドを指す言葉でしたが、日本においては古くからスモモ(李)の大玉の品種、あるいはスモモそのものの別名として親しまれてきました。桜よりも少し早く、あるいは同じ時期に、枝を埋め尽くすように密に五弁の白い小花を咲かせます。「巴旦杏」というどこか異国情緒がありながらも古典的な響きを持つ美しい季語です。
桜のように華やかに散る風情とは異なり、里山や庭先にひっそりと、しかし力強く咲き誇る素朴な生命力を捉えるのがコツです。「巴旦杏」という言葉自体の音の響きが優雅で豊かなため、日常の静かな一コマや、懐かしい田園風景と取り合わせると風情が引き立ちます。花の白さ、日差しの柔らかさ、花びらを揺らす長閑な風などを具体的に描写すると、季節の温もりが生き生きと伝わります。
・里山、農家、板塀、古庭(素朴で懐かしい暮らしの風景) ・青空、朝日子、春風、うららか(春の穏やかな気象) ・白光、ひとひら、こぼるる(花の純白さや散る様子を表す言葉)