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「春の芝」とは、冬の間に枯れて褐色になっていた芝生が、春の光を浴びて新芽を吹き出し、みずみずしい緑へと変わりゆく様子、またはその芝生そのものを指す季語です。庭園や公園、堤防などで、乾いた枯れ芝の隙間から柔らかな若草が萌え出る光景は、大地が目覚める春ならではの生命力を感じさせます。単に「芝青む」という変化の描写に比べ、「春の芝」と呼ぶことで、芝生が持つ広がりや春の日差しの温もり、のどかな空気感がより一層鮮やかに立ち現れます。
茶色から青へと移ろう色彩の美しさはもちろんのこと、五感を開いて詠むのが上達の秘訣です。実際に手で触れたときのふんわりとした柔らかさ、踏みしめたときの土の弾力、あるいは日向の芝生に寝転んだときの温もりや草の匂いなど、身体で受け止めた感覚を捉えてみましょう。また、芝生の上で遊ぶ子どもや鳩の足取り、ぽつんと置かれた靴や鞄といった日常の何気ない小道具を取り合わせることで、春らしい穏やかな時間を描き出すことができます。
・日常の動作や道具:ベンチ、靴底、鞄、寝転ぶ、歩み、ひと休み ・春の情景や光:日差し、日向、木漏れ日、うららか、風の匂い ・生き物:鳩、小鳥、犬の足跡