銀漢
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銀漢

ぎんかん

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意味・由来\n「銀漢(ぎんかん)」とは、秋の夜空を白く輝きながら横切る「天の川(天の河)」を指す漢語表現です。「漢」は中国の大河である漢水に由来し、夜空に流れる白銀の川に見立ててこのように呼ばれます。和語の「天の川」が情緒的で親しみやすい響きを持つのに対し、「銀漢」は漢語ならではの硬質で引き締まった格調高さ、研ぎ澄まされた冷涼感や壮大な宇宙の広がりを感じさせる季語です。空気が澄み渡る初秋から仲秋にかけて、冴え冴えとした星々の輝きを表現するのに適しています。\n\n### この季語で詠むコツ\n「銀漢」という言葉そのものに強い存在感と格調があるため、大仰な言葉を重ねすぎると重苦しくなってしまいます。下界の静けさや小さくささやかな日常風景、旅路の孤独などと対比させることで、広大な天と地上のスケール感が際立ちます。また、秋の夜の「冷気」「静寂」「暗闇」を五感で捉え、銀漢の放つ微細な光の粒子や静かな動きに意識を向けると、奥行きのある句になります。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n・自然・天体:夜気、澄む、星座、山脈、潮騒、露、寒冷\n・情景・場所:夜汽車、旅路、廃駅、岬、寝息、静寂\n・感情・感覚:冴ゆる、仄か、遠し、しじま、孤独

銀漢」の俳句例 (3件)

銀漢のしたたりやすき夜なりけり
久保田万太郎【現代語訳】天の川の星の光が、今にも地上へ滴り落ちてきそうなほど澄みきった夜であることよ。【鑑賞】空気が極限まで澄んだ秋の夜空を見上げた時の実感を、「したたりやすき」という独特で繊細な表現で捉えています。天の川の無数の星の輝きが液体のように潤いを帯びて零れ落ちてきそうな、静謐で美しい情感が漂う名句です。
銀漢や旅人われに影のなく
西東三鬼【現代語訳】見上げる夜空には天の川が広がっているが、旅人である私には足元に影すらできていない。【鑑賞】頭上に広がる壮大な銀漢の輝きと、地上で影も落とさず一人佇む孤独な旅人としての自己を対比させた一句です。自己の存在の小ささと、秋の夜の冷たい静けさが鮮やかに描き出されています。
銀漢の下に夜汽車を待つとしも
石田波郷【現代語訳】見事な天の川が広がる夜空の下で、やって来る夜汽車をただじっと待っている。【鑑賞】満天に広がる大宇宙の「銀漢」と、暗闇の中をひっそりと待つ「夜汽車」という地上の人工物の対比が効いています。澄んだ夜気の冷たさと、旅情や人生の哀感が美しく調和しています。

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