秋の狩場

秋の狩場

あきのかりば

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意味・由来

「秋の狩場(あきのかりば)」とは、秋に鳥獣を捕らえる狩猟(鷹狩りや鹿狩り、猪狩りなど)が行われる野山や原野を指す季語です。古来より秋は草木が色づき枯れ始めて見通しが良くなり、獲物となる動物たちも冬に備えて脂がのるため、盛んに狩りが行われてきました。広大に広がる秋の野の寂寥感とともに、武者や狩人たちの放つ緊張感、猟犬や獲物の躍動が重なり合う情景を表します。

この季語で詠むコツ

「秋の狩場」を詠む際は、背景となる秋の広大な自然(澄み渡る空、ススキ原、傾く夕日など)と、狩猟にまつわる具体的な動きや道具(馬、猟犬、弓、銃、角笛など)を取り合わせるのが基本です。また、獲物を追う瞬間の激しい動きや物音だけでなく、狩りが終わった後の静まり返った夕暮れの哀愁を描くことで、秋ならではの深い風情を表現することができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 自然・情景: 薄(すすき)、茜空、秋風、草紅葉、夕日、野路、枯野の兆し
  • 動植物・道具: 猟犬、駿馬、弓、銃声、角笛、獲物(鹿・鳥・猪)
  • 心情・状態: 緊張、息づかい、静寂、暮れゆく、遠音(とおね)

秋の狩場」の俳句例 (3件)

狩人の弓杖つきぬ秋の暮
与謝蕪村【現代語訳】狩人が弓を杖代わりについたまま立ち止まっている、秋の日の夕暮れである。 【鑑賞】狩場での一日を終えた狩人の疲労と、暮れなずむ秋の野山の静寂が見事に調和した一句です。弓を杖にするという狩人の立ち姿が、秋の暮れの物寂しい情景を際立たせています。
狩人の犬呼びもどす秋の暮
加舎白雄【現代語訳】狩人が遠くへ駆けていった猟犬を呼び戻している、秋の日の夕暮れである。 【鑑賞】広大な狩場に響き渡る狩人の声と、夕闇が迫る秋の野の広がりが感じられます。狩りの終わりを告げる光景であり、日没の寂寥感と人や犬の確かな存在感が鮮やかに描かれています。
狩人の銃かつぎ行く秋の山
正岡子規【現代語訳】狩人が猟銃を肩にかついで、色づく秋の山へと分け入っていく。 【鑑賞】明治以降の近代的な狩場の情景を写生した句です。澄んだ秋の空気の中、銃を担いで歩く狩人の後ろ姿から、静かな緊張感と秋山の清々しさが生き生きと伝わってきます。

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