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「網代(あじろ)」とは、冬の川に竹や木を細かく編んだ柵を立て、産卵のために川を下る鮎(落ち鮎)や雑魚を追い込んで捕らえる仕掛けのことです。特に京都の宇治川の網代は古くから歌枕として知られ、『万葉集』の時代から数多くの和歌に詠まれてきました。晩秋から冬にかけての寒々とした水辺の情景や、冷たい川瀬の音を象徴する冬の情緒豊かな季語です。
仕掛けそのものの形状や仕組みを細かく説明しようとするのではなく、網代が置かれている冬の川の情景、水面の冷たさ、立ち込める朝霧や夕暮れの寂寥感を意識して詠むのがコツです。古典的な美しさを持つ言葉ですので、静寂や侘びの情感を取り入れると季語の持つ深みが際立ちます。川瀬のせせらぎの音や、網代木(あじろぎ)に当たる水煙などの聴覚・視覚を活かした表現も効果的です。
・水や川に関する言葉(瀬音、宇治川、川波、急流、飛沫) ・冬の自然現象(凍つ、川風、小夜嵐) ・情景を際立たせる言葉(寂けし、影、杭、漁火)