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「扇の要(おうぎのかなめ)」とは、扇子の骨の根本を束ねて留めている小さな留め具のことです。蟹の目のような形をしていることから「蟹の目(かにもく)」とも呼ばれます。ここが外れてしまうと扇子はばらばらになって用をなさないことから、「肝心要(かんじんかなめ)」という言葉の語源にもなりました。夏の季語である扇のなかでも、その構造の中心であり、手にとったときに指先が触れる最も小さく大切な一点に焦点を当てた、風情と奥深さのある季語です。
扇全体を大きく捉えるのではなく、手元の一点である「要」にぐっと視線を絞り込むのがコツです。古びて少し緩んだ要、開閉するときのわずかな軋み、指に触れる金属やプラスチックのひんやりとした感触など、触覚や聴覚を意識して詠むと実感がこもります。また、物事の中心や支えを象徴する言葉として、人生や家族、時の流れなどをさりげなく重ね合わせる詠み方も魅力的です。
・触覚や素材を表す言葉(真鍮、指先、掌、緩む、硬き、馴染むなど) ・夏の暮らしや装いを表す言葉(白絣、麻衣、昼下がり、夕風、風など) ・動作や情景を表す言葉(折りたたむ、軋む、留めおく、繕うなど)
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あなたが最初の1句を詠んでみませんか?冬隣
吹かれし街を
独りゆく
もみじ落つ
朽ちゆく我も
また一葉
せせらぎの
音も錦の
谷紅葉
赤紅葉
浮かぶ障子や
黒紅葉
一条の
光となりて
翡翠飛ぶ
出張と
言へど浮き立つ
旅始