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「思草(おもいぐさ)」は、ハマウツボ科の寄生植物「ナンバンギセル(南蛮煙管)」の古名・別称です。秋の初め、ススキなどの根元に寄生し、赤紫色の筒状の花を一輪、うつむき加減に咲かせます。その花が首を傾げて深く物思いに沈んでいるように見えることから、古く『万葉集』の時代より「思ひ草」と呼ばれ、恋情や愁いの象徴として詠まれてきました。
思草は草むらの奥やススキの根元にひっそりと隠れるように咲くため、派手さではなく「密やかさ」「寂寥感」「恋心や憂い」といった内省的な情緒を表現するのに適しています。寄生植物であることから、宿主であるススキ(尾花)との対比や、風・露・夕暮れの光などと取り合わせることで、儚くも美しい情景を際立たせることができます。
・植物・自然物:尾花(ススキ)、野分、露、夕暮れ、野原 ・情景・描写:うつむく、かこつ(嘆く)、ひそやか、しづけさ、濡るる ・感情・心象:恋情、憂愁、秘め事、物思い