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「七種粥(ななくさがゆ)」は、正月七日の「人日の節句(じんじつのせっく)」の朝に食べる、春の七草(芹・薺・御形・繁縷・仏の座・菘・蘿蔔)を入れたお粥のことです。古代中国の風習と日本の若草摘みの伝統が合わさったもので、無病息災や延命長寿を祈る意味が込められています。また、おせち料理や酒盛りで疲れた新春の胃腸をいたわり、不足しがちな青菜の栄養を補うという、先人の生活の知恵でもあります。前夜や早朝に包丁や擂粉木で七草を叩いて刻む「七種叩き」の風習もよく知られています。
お正月特有の晴れやかで濃厚な宴席から、素朴で穏やかな日常へと戻っていく気配を描くのが効果的です。立ち上る白い湯気や粥に映えるみずみずしい緑、土鍋の温もり、薄塩のあっさりとした味わいなど、五感を活かして詠むと実感がこもります。また、七草をリズミカルに刻む音や、家族の無事を願う静かな思いを取り合わせることで、温かみのある生活感豊かな句に仕上がります。
・視覚・触覚:立ち上る湯気、吹きこぼれ、土鍋、青み、薄塩、木のスプーン ・聴覚:まな板の響き、包丁の音、七草叩きの手拍子 ・心情・情景:胃の腑(い腑)、息災、日常の戻り、朝の光、静けさ