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薺打(なずなうち)とは、一月七日の人日の節句の朝にいただく「七草粥」の準備として、前夜やすりこぎ、包丁の背などで薺をはじめとする春の七草をトントンと叩いて刻む行事です。その際、「七草なずな、唐土の鳥が、日本の土地へ、渡らぬ先に」といった七草囃子(なずなばやし)を調子よく歌いながら叩く風習があります。これは農作物に害を与える鳥を追い払い、一年の無病息災と豊作を祈願する厄払いの意味が込められた、古くから親しまれている新年の伝統行事です。
薺打を詠む最大のポイントは、リズミカルな「音」や「動作」、そして早朝の空気感を捉えることです。薄暗い新春の台所に響くまな板の音や、刻まれる若草の瑞々しい青い匂いなど、五感を働かせた描写を盛り込むと句がぐっと生き生きとします。また、家族で声を揃えて歌う賑やかさや、まだ眠気の残る子供の様子など、日々の温かな暮らしの息遣いを添えると、初心者の句でも説得力と親しみやすさが生まれます。
・道具や音に関する言葉:まな板、包丁の背、擂粉木(すりこぎ)、拍子、高らかに ・情景や時間に関する言葉:七日の朝、夜明け、薄明かり、台所、湯気 ・五感に訴える言葉:青き香、ひえびえと、土の匂ひ、息白し