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「水狂言」は、舞台上に本物の水を張ったり、川や池などの水辺を活かして演じられたりする芝居や芸能のことです。江戸時代の歌舞伎などで、夏の厳しい暑さを忘れさせる納涼の趣向として大いに人気を集めました。役者が水中に飛び込んだり、水しぶきを上げながら立ち回りを演じたりする豪快で涼しげな演出が特徴です。視覚的にも体感的にも涼を届ける夏の風物詩として、俳句でも親しまれてきました。
激しく飛び散る水や役者の躍動感、客席の歓声といった「動」の描写と、水がもたらす心地よい涼しさという「静」の感覚のバランスを意識してみましょう。舞台の華やかさだけでなく、客席まで届く飛沫の冷たさや、演目が終わった後に漂う湿り気、夜風の感触など、五感で捉えた実感を詠み込むと句に深みが生まれます。昔の芝居小屋の賑わいを想像しながら詠むのも風情があります。
・飛沫(しぶき) ・桟敷(さじき) ・濡れ衣(ぬれぎぬ) ・夜風(よかぜ) ・歓声(かんせい)