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「花罌粟(はなげし)」は、初夏に色鮮やかな花を咲かせるケシ科の一年草です。アヘンを採取するケシとは異なり、観賞用に栽培されるものを指し、「雛罌粟(ひなげし)」や「虞美人草(ぐびじんそう)」の別名でも親しまれています。「虞美人草」という名は、中国の武将である項羽が自刃した際、後を追って命を絶った愛妾・虞美人の墓からこの花が咲き出たという伝説に由来します。和紙のように薄く波打つ花びらと、赤やピンク、白などの鮮やかな色彩が特徴です。
花びらが薄く繊細であるため、微風にそよぐ姿や、光を透かしたときの透明感を描くのが効果的です。また、鮮烈な色合いの美しさと同時に、散りやすく儚い命の脆さを対比させて詠むと、深みのある句になります。情熱的な愛や哀愁を込めた叙情的な表現とも相性が良い季語です。