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「万歳(まんざい)」は、新年に家々を訪れて家の繁栄や無病息災を祝う伝統的な門付芸のことで、新年の季語です。古代の宮廷儀礼に起源を持ち、中世以降、太夫(たゆう)と才蔵(さいぞう)の二人一組で町や村の家を巡る祝福芸として定着しました。烏帽子をかぶり扇を持った太夫がおめでたい祝言を述べ、才蔵が鼓を打ちながら軽妙な合いの手を入れて滑稽に舞い踊ります。尾張万歳や三河万歳などが有名で、現代の演芸である「漫才」のルーツとしても知られています。
万歳を詠む際は、お正月のめでたい空気感とともに、その独特な「音」や「動き」に焦点を当てると臨場感が出ます。才蔵が打つ鼓の小気味よい響き、太夫の張りのある声、あるいは家々の土間や玄関先で繰り広げられる舞の華やかさを写し取りましょう。また、寒空の下を足早に次の家へと巡っていく二人の後ろ姿や旅情を描くことで、新春の賑わいの中にある一種の哀愁や生活感を表現するのも深みを生む技法です。
・音や道具を表す言葉(鼓、扇、拍子、祝言、烏帽子) ・場所や新年の情景(門口、土間、宿場、路地、初日、寒風) ・人の動きや感情(笑い声、立ち去る、仰ぐ、祝う)