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「巻き尽す暦(まきつくすこよみ)」とは、一年間使ってきた暦を最後の日まで使い切る、あるいは残り少なくなって巻き終えることを表す冬の季語です。古くは巻物仕立ての暦が用いられており、日々が過ぎるにつれて巻き進め、年の瀬には巻き終わることからこの言葉が生まれました。現代の日めくりや月めくりのカレンダーにも通じる感覚であり、一枚ずつめくってきた時間の重みと、いよいよ年が暮れていく寂しさや感慨が深く込められています。
単に「一年が終わる」という感想を述べるのではなく、暦という具体的な物に宿る時間の経過を丁寧にすくい取ることが大切です。たとえば、暦を掛けていた壁の日焼け跡、めくり続けた指先の感覚、薄くなった紙の束など、身の回りのささやかな変化に目を向けてみましょう。慌ただしい年末の生活風景の中に、ふと立ち止まって暦を見つめる静かな一瞬を切り取ると、しみじみとした情感が引き立ちます。
・生活の道具や場所:壁の釘、机の隅、障子、煤払い、古机、灯火 ・時間や心理の描写:年の暮、寒夜、名残、名残惜し、指の冷たさ、静寂 ・動作を表す言葉:外す、仰ぐ、触る、片付く、新しき暦