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「餅配(もちくばり)」は、年の瀬についた餅を親戚や近所、日頃お世話になっている人々へ配り届ける風習を指す冬の季語です。「餅配る」「配り餅」とも詠まれます。かつては各家庭や地域で新年の神仏に供える餅を一斉につくことが多く、それを互いに分かち合うことで、互いの無事を喜び合い、良き新年を迎えられるようにと祈り合いました。師走の忙しさの中に、人と人との温かなつながりを感じさせる情緒豊かな季語です。
餅の質感や、年の暮れの慌ただしさを具体的に捉えるのが上達のコツです。つきたての餅が放つ微かな温もりや重み、風呂敷の白さ、あるいは寒風の中を小走りに届ける足取りなどを五感で描写してみましょう。「配る」という行為そのものに動きがあるため、相手の家の玄関先での短い挨拶や、手渡した瞬間の笑顔などを取り合わせると、生活感と温かみのある生き生きとした句になります。
・動作や情景を表す言葉:風呂敷、小走り、自転車、息白し、重たげ、門口、夕暮れ ・人との交わりを表す言葉:隣人、挨拶、声、笑顔、手渡し、年の暮れ ・質感や五感を表す言葉:湯気、手粉、温もり、白、ずっしり