供養踊
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供養踊

くようおどり

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意味・由来

「供養踊(くようおどり)」とは、秋(初秋・お盆の時期)の季語で、新仏(その年に亡くなった人)や先祖代々の精霊、無縁仏などの成仏・慰霊を祈って踊られる盆踊りのことです。古くから伝わる「念仏踊り」の流れを汲み、娯楽としての盆踊りよりも、宗教的な鎮魂・追悼の性格を強く帯びています。村の寺の境内や墓地、辻などで提灯やかがり火を焚いて夜を徹して踊られる地域も多く、亡き人との再会と別れを惜しむ哀愁が漂います。

この季語で詠むコツ

単なる夏の賑やかな盆踊りと異なり、哀感や厳けさ、生者と死者の境目が溶け合うような幻想的な雰囲気を捉えるのがポイントです。太鼓の音や足拍子の響き、揺れる提灯の灯、夜風や闇の深さなど、五感を澄ませて「死者への思い」に寄り添う情景を描くと深い余韻が生まれます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 光と闇を表す言葉:提灯、かがり火、闇、月光、影、灯籠
  • 音や動作を表す言葉:念仏、太鼓、下駄の音、輪、手拍子、風の音
  • 心情・追悼に関する言葉:新盆、新仏、無縁、祈り、別れ、面影

供養踊」の俳句例 (3件)

供養踊仏の数に足らぬかな
鈴木真砂女【現代語訳】供養のために踊る人の数が、供養される亡き仏たちの数にとても足りないのではないか。 【鑑賞】過疎化や時代の変化により踊り手が減ってしまった寂しさと、これまで見送ってきた多くの死者への尽きない追悼の情が素直な感慨として詠み込まれています。
供養踊見てゐる人も死ぬる人
角川源義【現代語訳】亡き精霊を供養して踊る人々をただ眺めている自分や周囲の人々も、やがては等しく死を迎える存在なのだ。 【鑑賞】生と死の境界が曖昧になる供養踊の場で、見物人自身もやがて死者となるという無常観を鋭く捉えた名句です。厳粛で深い哲学的実感が漂います。
供養踊の輪へはいりゆく月あかり
大野林火【現代語訳】亡き人々を悼んで踊る輪の中へと、静かに月明かりが差し込んでいく。 【鑑賞】供養のために踊り続ける人々の輪に、天からの月明かりが自然と加わっていくような幻想的な一瞬を描いています。死者を想う祈りと静寂の美しさが見事に調和しています。

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