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「今年竹(ことしだけ)」とは、その年の春に生えた筍が、初夏から盛夏にかけて皮を脱ぎ落とし、青々と天に向かって伸び立ったばかりの新しい竹のことです。「若竹」や「新竹」とほぼ同じ対象を指しますが、「今年」という言葉が冠されることで、生まれてからわずかな期間で急成長した瑞々しさや、時のめぐりに対する詠み手の実感がより色濃くにじみ出ます。粉を吹いたような初々しい幹の青さと、勢いよく葉を広げる姿は、夏の生命力を鮮やかに伝えてくれます。
今年竹の持ち味は、清々しさと生命の勢いです。周囲にある古竹の落ち着いた緑とのコントラストに注目したり、まだ幹の節に残る竹の皮の風情を切り取ったりすると、生きた写生になります。また、竹林を吹き抜ける爽やかな風の音や、頭上に広がる夏空の眩しさと響き合わせることで、涼やかでありながら勢いのある句に仕上がります。若さや清潔感を大切に言葉を選びましょう。
・薄皮(うすかわ:無季) ・青空(あおぞら:無季) ・青嶺(あおね:夏) ・風の音(かぜのおと:無季) ・木漏れ日(こもれび:無季) ・節(ふし:無季)