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「枯菊(かれぎく)」とは、秋に美しく咲き誇った菊が、冬の寒気や強い霜に打たれて枯れ果てた姿を指す冬の季語です。菊の花は散って散乱するのではなく、茎の上に留まったまま花びらが茶色く縮れて枯れていく特徴があります。その立ち枯れた姿には、華やかな盛りの面影とともに、冬ならではの深い哀愁や侘び寂びの風情が宿っており、古くから多くの俳人に愛されてきました。
枯れて色あせた姿から、単に「寂しい」「哀れだ」と詠むだけでは情景が平面的になりがちです。枯れてなお漂うほのかな芳香、凛と背筋を伸ばして残る茎の強さ、あるいは冬の淡い日差しや霜の白さとのコントラストを描くのがポイントです。「かつての華やぎ」と「現在の枯淡の美」という時間の重なりを意識すると、初心者の方でも句に奥行きと余韻を生み出すことができます。
枯菊の茶褐色や乾いた質感を際立たせるため、光や白さを感じさせる言葉とよく合います。 ・天候や光:冬日(ふゆひ)、薄日、霜、寒風、夕茜(ゆうあかね) ・場所や道具:庭石、竹垣、古畳、軒下、手水鉢(ちょうずばち) ・五感に訴える表現:香(か)残る、カサカサと鳴る、折れず、佇む