竈山祭
autumn 行事

竈山祭

かまやままつり

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意味・由来

「竈山祭(かまやままつり)」は、和歌山県和歌山市に鎮座する竈山(かまやま)神社の例祭(毎年10月13日)を指す秋の季語です。竈山神社は、神武天皇の東征の途上で崩御したとされる長兄・彦五瀬命(ひこいつせのみこと)の墓(竈山墓)を祀る神聖な地です。このお祭りは、由緒ある歴史への敬意と、実りの秋への感謝が満ちており、単に賑やかなだけでなく、どこか厳かで哀愁を帯びた格調高い雰囲気を漂わせています。

この季語で詠むコツ

竈山祭を詠む際は、お祭りの華やかさそのものよりも、神社を取り囲む「松林」や「風」、「音」などの環境描写に焦点を当てるのがコツです。歴史の重みを感じさせる境内の静けさと、そこに響き渡る太鼓や神楽の音、あるいは吹き抜ける秋風の冷たさを描写することで、この季語が持つ神聖さと季節感を際立たせることができます。

相性のいい言葉・取り合わせ

  • 境内の自然:「松風」「神の森」「砂塵」「落葉」
  • 聴覚を刺激する言葉:「太鼓の音」「ひびき」「笛の声」「静もり」
  • 秋の気配:「澄む空」「秋の風」「夕日」「雲の流れ」

竈山祭」の俳句例 (3件)

竈山や松にひびきて秋の風
阿波野青畝【現代語訳】竈山神社の境内に立つ松林に、秋の風が音を立てて吹き渡り、低く響いていることよ。 【鑑賞】竈山は彦五瀬命の神霊が眠る神聖な地。その歴史の重みを感じさせる荘厳な松林と、そこを通り抜ける寂しげで清冽な「秋の風」の対比が、神社の凛とした空気を余すところなく伝えています。
竈山の祭や風の砂を吹く
右城暮石【現代語訳】竈山祭の当日、境内には強い秋風が吹き荒れ、参道の砂を激しく舞い上げている。 【鑑賞】静寂な神域で行われる祭りと、自然の荒々しい「風と砂」という動的な対比が印象的な一句です。砂を巻き上げる強い風の描写が、秋の深まりと祭りの熱気を同時に表現しています。
竈山祭のひびきや雲のゆく
後藤夜半【現代語訳】竈山祭の太鼓や神楽の音が遠くから響いてくるなか、空を見上げれば秋の雲が静かに流れていく。 【鑑賞】地上の賑やかで厳かな「祭りの響き」と、天空をゆったりと流れる「雲」の静けさ。聴覚と視覚、動と静が見事に調和し、秋の広大な空間を感じさせる名作です。

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