鎌帛
autumn 生活

鎌帛

かましめ

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意味・由来\n「鎌帛(かましめ)」とは、秋の収穫期に、稲刈りに用いる鎌の柄に白い布(帛)や紙、麻などを巻きつける風習、またその鎌自体を指します。これは、刃物による怪我がないよう安全を祈願するとともに、五穀豊穣をもたらしてくれた土地の神々へ感謝を捧げる敬虔な儀礼です。この白い布を巻いた鎌で、最初に刈り取った数束の稲を神に供えてから、本格的な刈り入れが始まります。労働の中に神聖な祈りが織り込まれた、日本の農耕文化の美しさを象徴する季語です。\n\n### この季語で詠むコツ\n鎌帛を詠む際は、農作業の汗や泥といった動的なイメージよりも、儀式が始まる瞬間の「静寂」や「清らかさ」を表現することが大切です。特に、鎌に巻かれた「白」と、実った稲穂の「黄金色」、あるいは秋の「青空」といった鮮やかな色彩の対比を意識すると、視覚的に美しい情景が浮かび上がります。刈り初めの朝独特の、ひんやりとした空気や風を取り入れるのも効果的です。\n\n### 相性のいい言葉・取り合わせ\n* 動作・状態:刈り初む、解く、研ぐ、神さびる、光る\n* 自然・光景:朝露、秋晴、黄金(こがね)、山影、朝風

鎌帛」の俳句例 (3件)

鎌帛をときては稲をかりにけり
高浜虚子【現代語訳】鎌に巻かれていた神聖な白い布をほどき、いよいよ本格的な稲刈りを始めたことだ。\n【鑑賞】儀式のための白い布(鎌帛)を外し、いよいよ現実の労働へと移行する境界の瞬間を、虚子らしく平明かつ客観的にスケッチしています。「ときては」という動作に、引き締まった心地よい緊張感が漂います。
鎌帛に神をかしこむをみなかな
長谷川かな女【現代語訳】鎌に白い布を巻き、神への畏敬の念を抱きながら稲を刈る、その女性の敬虔な姿よ。\n【鑑賞】「神をかしこむ」という言葉に、自然の恵みや神仏への深い敬意が表れています。清らかな鎌を手にした女性の凛とした立ち姿が、実りの秋の豊かな風景の中で美しく際立っています。
鎌帛や雨のあがりし山畠
飯田蛇笏【現代語訳】稲刈りのための鎌帛が準備されるなか、雨が上がり、しっとりと濡れた山あいの畑が広がっている。\n【鑑賞】雨上がりの湿り気を帯びた空気のなか、鎌帛の白さがひときわ鮮やかに浮かび上がります。蛇笏らしい重厚な写実力によって、秋の山里が持つ静けさと神聖な雰囲気が見事に描き出されています。

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