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「稲負鳥(いなおおせどり/いなおせどり)」は、秋の田んぼに現れ、まるで稲穂を背負っているかのように見える鳥のことです。『万葉集』にも詠まれた非常に古い鳥の名で、実体はセキレイ(鶺鴒)やシトド(鵐)、あるいはクイナなど諸説ありますが、特定の鳥というよりも「稲の実りを告げる詩情あふれる鳥」として古くから愛されてきました。実りの秋の豊かさと、どこか神話的でノスタルジックな情景を想起させる秋の季語です。
鳥そのものの姿を詳細に描写するよりも、黄金色に波打つ田んぼや、稲刈り前後の田園風景全体の空気感と重ね合わせるのがポイントです。夕暮れの光、刈田の匂い、遠く聞こえる農作業の音など、五感を刺激する風景の中に「稲負鳥」を配することで、絵画的で奥行きのある一句に仕上がります。
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