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「被布(ひふ)」は、着物の上に防寒用として羽織る上着の一種です。衿元を深く打ち合わせ、胸元を飾り房や組紐で留める独特の形をしています。現代では七五三の三歳の女の子が着る愛らしい晴れ着として広く知られていますが、起源は江戸時代にさかのぼります。当時は茶人や俳諧師などの風流人が好んで着用した実用的な防寒着でした。その後、女性や子どもの外出着として普及し、ふっくらとした温もりを感じさせる冬の季語として親しまれています。
被布が醸し出す「やわらかな温かさ」や「愛らしさ」を素直に捉えるのが作句のコツです。幼い子どもが着てちょこちょこと歩く愛くるしい姿はもちろん、大人の女性が身につける落ち着いた風情や、茶会へ向かう静かな佇まいを描くのも魅力的です。衿元のふくらみや揺れる飾り房、布地の温もりといった具体的な質感を描写することで、寒さの中に灯るような暖かさを表現できます。
・色彩や質感を表す言葉:緋色(ひいろ)、紅、絹、ふくよか、やはらか ・人物や仕草を表す言葉:幼子(おさなご)、足どり、母の手、歩み ・情景や場所を表す言葉:日だまり、石畳、茶の湯、小春日、参道
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